現役インストラクターが語る「準備から本番後までのリアルな流れ」

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目次

はじめに|競技会は「特別な人」だけのものじゃない

「競技会に出てみたいけど、不安しかない」
「何を準備すればいいのか分からない」
「失敗したらどうしようと思うと、一歩が踏み出せない」

これは、初めて競技会を目指すほとんどの人が感じる気持ちです。
実は、今インストラクターとして競技に出ている僕自身も、初出場のときは同じでした。

競技会は、テレビや写真で見ると華やかで、上手な人ばかりが集まる世界に見えます。
でも実際は、

  • 緊張して手が震える人
  • 馬の調子が読めず悩む人
  • 思った通りに乗れず落ち込む人

そんな「普通の乗馬好き」がたくさん集まる場所です。

この記事では、
**初めて競技会に出る人が知っておくと安心できる「競技会のリアルな流れ」**を、
準備から本番後まで、僕が実際に行っていることをベースにお伝えします。


競技会は「当日」ではなく、前日からすでに始まっている

初出場の方がまず誤解しやすいのが、
「競技会は当日が本番」という考えです。

実際には、競技会は会場に到着した瞬間から始まっています。


1日目|馬の輸送と環境に慣らす時間

輸送は馬にとって大きなイベント

競技会場までの輸送は、馬にとって想像以上にストレスがかかります。

  • 揺れる馬運車
  • 慣れない音
  • 知らない場所

人で言えば、長時間の移動+初めてのホテルに泊まるようなものです。

到着してすぐに「いつも通り動いてくれる」と思わないことが大切です。

馬のタイプによりますが、多くの馬が慣れない場所に着くと戸惑います。

頭の位置は高く、目はキョロキョロ泳いでいます。

まさに不安でいっぱいでどうしよう!って感じです。

とにかく「慣れてもらう」ことを一番に考えて調整をしていくことになります。


まずは歩かせて「場所を知ってもらう」

会場に着いたら、すぐに乗らず、

  • 洗い場で手入れ
  • 引き馬で場内を歩く

これだけでも馬はかなり落ち着きます。

特に初出場の方は、
「馬が物見をしたらどうしよう」
と心配になると思いますが、物見は悪いことではありません。

馬が
「ここはどんな場所か?」
を確認しているだけです。

危険な場所ではないと理解すると落ち着く馬がほとんどです。

ただ、そうは言っても実際は暴れてしまう馬もいます。

なので、必ず経験があるスタッフが行うようにしましょう。


実際に使う馬場をスクーリングする

可能であれば、競技で使う馬場に入ります。

ここで大事なのは、
上手く乗ろうとしないこと。

  • 入場ゲート
  • 審判席
  • 観客席
  • コーンや造花などの設置物
  • 周囲のテントや音

これらを馬に見せるだけでOKです。

👉「今日は慣れる日」
👉「点数は関係ない」

この意識が、翌日の安心感につながります。


2日目|競技初日(まずは無事に終えること)

朝の体調チェックは「人の目」が一番大事

競技当日の朝、最初にやることは馬の健康チェックです。

  • 脚に腫れはないか
  • 熱を持っていないか
  • 元気・食欲はあるか

難しいことは分からなくても、
いつもと違うかどうか
が分かれば十分です。

そのため、その馬の「いつも」を知っているかが大切です。

例えば、一緒に暮らしている家族が体調悪そうだと気が付きますよね?

人はしんどければしんどいと言えますが、馬はそうではありません。

なので、普段から馬をよく見て体調管理をする能力が、我々インストラクターには求められます。

もし、違和感があれば、必ずインストラクターや周囲に相談してください。


朝の軽い運動は「確認」が目的

朝に馬を動かす場合もありますが、
これは練習ではありません。

  • 動きが硬くないか
  • 馬が前向きか
  • 反応は普段と近いか

を確認する時間です。

ここで無理をすると、
本番で集中力が切れてしまいます。

特に輸送日に興奮していたり、慣れていない感じがあれば運動しますが、そうでなければ曳き馬を行うようにしましょう🐎


競技前の準備運動|いつも通りが一番

初出場の人ほど、
「もっと練習しなきゃ」
と思いがちです。

でも、競技前は
新しいことをやらない
が鉄則です。

  • クラブでやっている準備運動
  • いつもの順番
  • いつもの時間感覚

これを守ることで、馬も人も安心します。

練習で行っている以上のことは本番では出せません。

練習の延長線上に本番があるという意識で臨みます。


競技本番|完璧じゃなくていい

いよいよ本番。

ここで大切なのは、
「失敗しないこと」ではありません。

  • 馬を前に進める
  • 大きなミスを引きずらない
  • 最後まで落ち着いて回る

これができれば、初出場としては十分合格です。

点数は、あとから必ずついてきます。

本番の馬場(アリーナ)に入ると馬は緊張します。

練習馬場での雰囲気と明らかに雰囲気が変わるということはよくあります。

馬のタイプにもよりますが、人が慌ててしまわないように色々な場面を想定して入場しましょう。


競技後のケア|ここが一番大事

競技が終わったあと、ホッとして終わり…
ではありません。

  • クールダウン
  • 脚のケア
  • 水・飼い葉の確認

よく頑張ってくれたね
という気持ちで、丁寧にケアします。

競技を終えての馬のケア次第で馬のメンタルも向上して、次回も頑張ってくれるようになります。


動画とジャッジペーパーは“その日には反省しすぎない”

動画やジャッジペーパーを見るのは大切ですが、
落ち込むためのものではありません。

  • 「ここは良かった」
  • 「ここは次の課題」

動画とジャッジペーパーを照らし合わせながら、次回に生かします。

ジャッジペーパーにはそれぞれの審判なりの視点がちりばめられています。

そのヒントをきっかけにして次回の競技会で上手に回れるように作戦を立てましょう。


3日目|競技2日目(慣れが武器になる)

2日目になると、

  • 会場
  • 流れ
  • 雰囲気

に少し慣れてきます。

初出場の方にとっては、
2日目のほうが落ち着いて乗れることも多いです。

前日の反省点を
「少しだけ意識する」
それだけで十分。

普段練習している内容を一つでも意識して、落ち着いて回れたら大きな進歩です。


競技会が終わったら必ず振り返る

競技会後にやるべきことは、
良かった点と悪かった点を書き出すこと。

おすすめは、

  • 良かった点:3つ
  • 改善点:1〜2つ

これだけでOKです。

悪かった点ばかり見ると、
競技会が嫌いになってしまいます。

そして、普段見てもらっているインストラクターにフィードバックを得て、次回の競技会までのプランを考えましょう!


ホームでの練習が「本当のスタート」

競技会はゴールではありません。
スタート地点です。

  • 競技で分からなかったこと
  • 上手くいかなかった動き

これを、普段の練習で一つずつ解消していきます。

競技会に出た人は、
出ていない人より確実に成長が早いです。


次の競技会を目標にすると練習が変わる

また出たいな
と思えたら、それだけで大成功です。

次の競技会を目標にすると、

  • 練習の集中力
  • 馬を見る目
  • 自分への向き合い方

すべてが変わります。

誰しもが、競技本番で失敗をして恥をかきたくないはずです。

そのために目標の競技で良い結果を出すために、必死に練習をして現状の自分の実力を向上させようとします。

目標無く練習していると、そもそも必死に頑張る必要性がないので、騎乗技術の向上は望めません。

とにかく、目標をまずは決めてそこに向かって練習あるのみです!!


まとめ|初出場は“うまく乗る日”じゃない

初めての競技会は、
うまく乗る日ではありません。

  • 無事に終える
  • 馬と一緒に帰ってくる
  • 「出てよかった」と思える

これができれば100点です。

競技会は怖い場所ではありません。
あなたと馬が、一段階成長するための場所です。

もし迷っているなら、
ぜひ一歩踏み出してみてください。
その経験は、必ずあなたの乗馬人生の財産になります。

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