競技会が終わって、掲示板の前に立つ。
「まあ、60%はいってるかな」
そんな期待を胸にスコアを見た瞬間――
58.736%。
大きなミスはなかった。
経路も覚えていた。
止まりも崩れていない。
それなのに、なぜか点が出ない。
なんで!?😰
こんな経験はありませんか?
この経験、馬場馬術をやっている人なら
ほぼ全員が一度は通る道です。
僕も馬場馬術をやり始めた最初の時期は、ほぼ毎回結果表を見て落胆していました😥
実はここに、「点が出る人」と「伸び悩む人」の決定的な違いがあります。
それは――
審判がどんな瞬間に「上手い」と感じているかを知っているかどうか。
審判は、演技中ずっと無表情で座っています。
でも心の中では、意外と正直です。
「お、今のいいな」
「あ、これは評価しやすい」
「うーん…ちょっともったいないな」
この“心の声”が、
最終的な点数に確実に影響しています。
この記事では、
現場で長年見てきた経験をもとに、
- 審判が思わず前のめりになる瞬間
- 「ミスしてないのに点が出ない」本当の理由
- 初心者〜中級者でも意識だけで点が変わるポイント
を、専門用語少なめ・会話多めでお話しします。
読み終わるころには、
きっとこう思うはずです。
「あ、次の競技会、ちょっと点上がりそう」
競技の結果は、審判に評価されるかどうかにかかっています。
審判目線から演技を構成すると、違った世界が広がるでしょう!
目次
審判は「減点」より「評価しやすさ」を探している
まず最初に、多くの人が勘違いしていることがあります。
審判は「ミスを探して減点してやろう」と思っているわけではありません。
むしろ本音は逆です。
「できれば、ちゃんと評価したい」
でも、
・リズムが不安定
・意図が分からない
・動きが急
こうなると、評価したくてもできないのです。
だから審判が一番喜ぶのは、
「あ、この人のやりたいこと、分かりやすい」
この瞬間。
ここからは、審判が「お、上手い」と感じる具体的な場面を競技の流れに沿って見ていきましょう。
傍から見て、簡単そうに演技しているなと感じる演技こそが評価されるポイントです😊

入場で「今日は安心して見られる」と思わせた瞬間
入場。
この数秒で、実は8割くらい印象が決まります。
審判席から見ていると、入場にはすべてが詰まっています。
- 馬の集中力
- 人の緊張度
- 準備の完成度
- 真直性(まっすぐ入場できているか)
- リラックスできているか
評価が高い入場の共通点は、とてもシンプル。
・まっすぐ
・静か
・人が慌てていない
止めにいかず、「自然に止まった」ように見えると、
「あ、ちゃんと仕上げてきたな」
と、審判は一気に好印象を持ちます。
逆に、入場でバタつくと、心の中ではこうです。
「うーん、今日はちょっと荒れそうだな…」
ここから挽回するのは、正直かなり大変です。
第一印象はめちゃめちゃ大事です。
自己紹介をするつもりで入場できるように、繰り返し練習しましょう!
常歩で「基礎がある人だ」とバレる瞬間
常歩は、誤魔化しが一切きかない運動です。
だから審判は、速歩や駈歩よりもむしろ常歩をよく見ています。
係数が2の項目が常歩の経路も多いです。
これは常歩の重要さを物語っています。
評価される常歩は、
・歩度が一定
・首が自然に動いている
・人が何もしていないように見える
ここで審判が感じるのは、
「この人、ちゃんと馬に乗ってるな」
逆に、常歩が崩れていると、
「あぁ、基礎は後回しタイプだな」
と、一瞬で見抜かれます。
常歩が良い人は、それだけで全体評価が底上げされます。
手綱も短く持つと、途端に側対歩になってしまったり速歩になってしまうのは緊張の現れです。
左右の手綱の持ち方によっても、馬の感覚は変化します。
また、常歩という運動は、引退競走馬でも馬術用に生産された乗用馬でも動きに大差ありません。
つまり、引退競走馬であっても常歩の点数は失敗しなければ、十分戦えるということです。
繰り返し人馬の落としどころを見つけて、上手く常歩ができるように練習しましょう。
速歩の出だしで「脚が上手い」と思われる瞬間
速歩で評価が分かれるのは、実は動きそのものより“出だし”。
つまり、移行を見られているということです。
ガツンと出る速歩は、審判から見るとこうです。
「ちょっと合図、強いな」
一方、スッと出る速歩は、
「お、脚が静かで上手い」
動きが多少小さくても、この時点で評価は上向きます。
脚を使っていないけど、馬が自然にうごいているなと思わせられるかが重要です。
審判は
「どれだけ動かしたか」より
「どうやって動かしたか」を見ています。
以降の扶助が雑になってしまうと、馬の反応も緊張感に満ちたものになりがちです。
- 尾っぽを振りまわす
- 耳を絞る
- 跳ねる
- 脚を蹴り上げる
などの反応を見せると、点数は大幅に下がってしまいます。
丁寧に騎乗することが重要です。

図形運動で「馬場を理解している」と伝わった瞬間
巻き乗り、輪乗り。
ここは審判が一番冷静になる場面です。
なぜなら、
・中心
・大きさ
・左右差
すべてが一目で分かるから。
評価が高い人は、図形がとにかく分かりやすい。
「あ、今20mだな」
「ちゃんと中央線を通ったな」
この“分かりやすさ”が、審判にとっては最高のプレゼントです。
審判は表記と馬との間隔を良く見ています。
人が図形の通り方を理解して回れているかどうかは、審判席からは一目瞭然です。
常に、通りラインを意識して乗りましょう!
駈歩で「無理してないな」と感じた瞬間
駈歩になると、多くの人が「動かそう」とします。
でも審判が評価するのは、落ち着いて見える駈歩。
・リズム一定
・人が耐えていない
・馬が素直
これだけで、
「あ、この人、余裕あるな」
と感じます。
多少迫力がなくても、評価はこちらの方が上です。
リズムが忙しくて走りこむ駈歩は評価されにくいです。
アップヒル(丘を登るような)駈歩を意識して乗りましょう!
移行で「説明不要」と思われた瞬間
上手い人の移行は、本当に分かりやすいものです。
準備 → 合図 → 移行 この流れが見えると、
「しっかり準備ができていて、点数多めにつけちゃおう!」
と、審判は迷わず点を付けられます。
逆に急な切り替えは、
「今の…どう評価しよう? 無理があるかな?」
と、点が伸びにくくなります。
常に準備→移行の流れを意識して乗りましょう。
それだけで、馬にも余裕が生まれて演技にも集中できるようになります!
最後の止まりで「全部良く見える」魔法がかかる
最後の止まり。
ここで集中を切らない人は、本当に強いです。
・静か
・まっすぐ
・余裕がある
この終わり方をすると、審判の印象はこうなります。
「全体的に良かったな」
人間の心理として、最後の印象は強く残る。
これは避けられません。
もっと言えば、最初と最後をビシッ!!と決める。
審判も人間です。
脳裏にポイントを押さえられているなと思わせることは重要です。

まとめ|「お、上手い」は才能じゃない
審判が「お、上手い」と思う瞬間は、特別なことではありません。
✔ 落ち着いている
✔ 分かりやすい
✔ 馬に無理をさせていない
この3つだけ。
つまり――
意識すれば誰でも作れる。
点数が伸びないとき、技術より先に「審判からどう見えているか」を一度考えてみてください。
次の競技会で、審判の心の中にこう浮かべましょう。
「お、この人、上手いな
しっかり審判の心理を読み解くことと、それに対応できる人馬のトレーニングができているのか。
それが意識できれば、自ずと結果はついてくると思います。
次の競技会でも頑張っていきましょう!!
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