失敗したら嫌だな。。。
12年前、僕は初めての競技会に出場しました。
楽しみな気持ちよりも、不安の方が大きい——
当時の僕に競技を楽しむ余裕などまったくありませんでした。
今回は僕が競技会に出始めてから今日までの競技会での失敗談をご紹介します。
馬場馬術の競技は一度の大きな失敗によって全体の点数が引かれてしまいます。
そして、失敗する原因はだいたいはっきりしています。
失敗をいかに減らして、得意な項目で攻める!
これが基本的な戦略になります。
根本的に失敗を減らすと、成績が向上するでしょう🐎
この記事では、
競技会で本当によくある失敗を10個
その「理由」と「防ぎ方」を、現場目線で詳しく解説します。
出発前に知っておくだけで、
競技会の見え方が大きく変わります。
合わせて読むと理解が深まります🐎
現役インストラクターが語る「準備から本番後までのリアルな流れ」 | 馬と向き合って18年

目次
競技当日に「運動しすぎてしまう」
なぜ起きる?
馬のタイプによりますが、基本的に慣れない競技会場では馬は緊張しがちです。
そして、雨風が強いなど天候が不安定だとより馬の精神状態が悪くなり、ピリピリしがちです。
なので、騎乗者としてはどうしても運動しておかないと不安なんです。
結果的に運動量が多くなり、馬の集中力を欠く事態になりがちです。
僕の場合は馬の精神状態を落ち着かせるのと同時に、人の精神状態を落ち着かせるために運動していると言えます。
防ぎ方
競技会で力を発揮できるように運動量を調整することが大切です。
普段のクラブでの馬の状態を比較して、現在の馬の状態が良くなければ運動すべきです。
逆に落ち着いていれば、運動すれば無駄に体力を消耗してしまうので運動しないほうが良いでしょう。
僕の場合は競技時間を含めて30分以内に収まるように運動をしてします。
馬によって異なりますので、日々馬と向き合い適正な運動時間を探していきましょう!🐎
👉 本番で一番良い動きを出すために、あえてやらない勇気が必要です。
競技会で「いつもやらないこと」を試す
よくある例
・いつもしていない運動を準備運動でいきなり取り入れる
・上手くいかないから、思いつきで運動内容を変更する
なぜ起きる?
競技会の雰囲気は、人を前向きにも、暴走気味にもさせます。
でも馬は、「いつもと違うこと」にとても敏感です。
急に今までやってきていないことを要求されても戸惑うだけです。
馬との信頼関係を崩さないように、「いつも」やっていることの延長線上に競技会があると思いましょう🐎
防ぎ方
本番は“一番慣れている形”で臨むのが一番良いです。
どんな種目でもそうですが、練習で成功していないことが本番でも成功することはまれです。
馬はアリーナの中では緊張するし、失敗する確率が高くなるからです。
いつものルーティンをこなしながら、準備運動馬場ではできるだけ失敗しないように行いましょう。
新しい運動内容はホームで取り組む方が無難です。
👉 冒険は点数を下げる最大の原因です。
物見を「失敗」だと思ってしまう
競技会あるある
物見=ダメと思ってしまい、焦って強くハミを引っ張ったり抑えてしまう。
結果、余計に馬が暴れて制御不能に陥ってしまう。
よく競技会初心者にありがちです。
本当の話
実は物見は、馬が「ここは安全か?」と確認しているだけなんです。
確認作業が終わり、安全が確保されたら馬は次第に落ち着いていきます。
むしろ、初めての会場なら、物見しない方が不自然です。
過度に構えてしまわずに、馬の気持ちになって人がどっしり構えるくらいの方が馬は落ち着いてくれます。
防ぎ方
ポイントは馬の前進を止めずに動かし続けることです。
動いていくことで馬も落ち着き、冷静に運動できるようになっていきます。
そこで、人が怒ってしまうと馬は何に対して怒られているのかを理解できずに、余計興奮してきてしまいます。
人が余裕を持って騎乗すると馬は落ち着きを取り戻してくれるでしょう。
👉物見をゼロにしようとする人ほど、崩れます。
周りの馬や人と比べすぎる
よくある心の声
「みんな上手い…」
「自分だけ場違いかも」
競技会場に行くとなぜかわかりませんが、周りの選手がやけに上手に見えてしまいます。
次第に自信を失っていき、競技会本番でも上手くいかなくなってしまう。
初心者の方は特に陥りがちな失敗です。
防ぎ方
他人と比べてもいいことはなにもありません。
比べる相手は「昨日の自分」です。
馬のパフォーマンスを最大限に発揮することに集中していくと、次第に他人のことが気にならなくなってきます。
自分史上最高を常に意識していくと、変に周りを意識せずに自信を持って騎乗することができるはずです。
👉 競技会は比較の場ではなく、自己ベストを目指す場所
ジャッジペーパーで落ち込みすぎる
初心者がやりがち
ジャッジペーパーには点数からコメントまで、次回の競技会に生かせる内容が記されています。
ただ、初心者の方はそのコメントに一喜一憂してしまうことが多いです。
馬場の点数は基本的に減点方式なので、ジャッジペーパーを見るたびに落ち込んでしまいます。
ジャッジペーパーを見て競技会を辞めようかなという人も多いです。
真実
真実を言うと、ジャッジペーパーは、ダメ出しではなく次のヒントなんです。
なので、初出場で満点はありえません。
コメントと点数を見て、なぜこの点数なのかを答え合わせをしていくかが重要です。
動画を撮ってもらい、それを見ながら検証していくことが大切です。
防ぎ方
ジャッジペーパーを見て「今すぐ直せること」がないかを考えましょう。
そして、次の競技会で修正できるように練習することが大切です。
また、感情が落ち着いてから読むほうが良い場合もあります。
上手くいかなかった競技会の後には客観的に検証することはできません。
一呼吸おいてからジャッジペーパーを見て、次回の競技会に備えましょう。
そして、いつも見てもらっている指導者に検証してもらい、次回に向けてのプランを作成してもらいましょう。
👉 落ち込むための紙じゃない。成長の地図です。
競技会の基本が理解できます🐎
馬場馬術競技の基本とは?採点基準と高評価のポイントを現役インストラクターが徹底解説 | 馬と向き合って18年

競技後のケアを軽く見て、馬の体調が悪くなる
なぜ起きる?
競技が終了すると、緊張する時間が終わり一気に解放された気分になります。
そして、結果がどうなったのかに意識が向きます。
すると、馬の脚の状態や体調に目が向かなくなりがちになります。
危険ポイント
実は馬は競技後が一番疲れています。
特に馬の能力以上の演技をすると、疲労感が増します。
すると、体調不良になり疝痛(腹痛)になったり、脚が炎症を起こして腫れてしまったりすることがあります。
防ぎ方
競技後はまずは馬の体調管理に目を向けましょう🐎
クールダウンを丁寧に行い、よく馬の様子(呼吸、脚の腫れ、目の動き、水分がとれているか)を確認しましょう。
そして、常に「ありがとう」という感謝の気持ちでケアするようにしましょう。
その気持ちは必ず馬にも伝わります。
👉 競技は終わってからが本番。
馬の小さな異変を見逃す
よくある判断
走っていて、少しリズムがおかしくないかな?
少し脚を引きずっているかな?
と感じることがある時に、まあ大丈夫でしょと思って後々怪我が長引くことがあります。
馬は我慢強い生き物なので、騎乗者が行けと言えば頑張って走ってしまいます。
なぜ危険?
結果、その違和感が大きくなり、慢性的な脚部の疾患になる恐れがあります。
違和感は、小さいうちに対処すれば大事になりません。
その小さな違和感に気づかなければなりません。
そのためには経験と普段からの馬との関係性が大切になってきます。
防ぎ方
違和感があれば、客観的に第3者に相談するようにしましょう。
いつも見てもらっている指導者に確認してもらうのがいいでしょう。
無理せず今回はリタイアするという判断も時には必要です。
👉 無事に帰ることが最優先。
一つのミスを引きずって崩れる
ありがちパターン
演技をしていると、ミスをすることは当然あります。
そこで頭が真っ白になってしまい、それ以降の演技がグダグダになってしまった。
みなさんにはそんな経験はありませんか?
特に初心者の方はあるあるだと思います。
防ぎ方
ミスは「もう終わったこと」と割り切って、次の運動に意識を切り替えて集中する。
これに尽きます。
ダラダラと引きずってしまって良いことは一つもありません。
各項目ごとの点数は分離しているので、たとえ1番目の項目が失敗しても2番目以降の項目で失敗しなければ、1番目の項目だけの減点
で済みます。
なので、減点を重ねてしまわないように気持ちを切り替えて先へ進みましょう!🐎
👉 減点より怖いのは集中力の低下。
結果=すべてだと思ってしまう
初出場で忘れがち
競技会の目的は、勝つことだけではありません。
競技会を経験することには馬にとっても人にとっても大きなメリットがあります。
成長することがあっても後退することはないです。
本当の目的
競技会を経験することで、人も馬も成長することができます。
そこに向けて練習することで、目的と課題が明確になり、より馬のクオリティが向上することになります。
そして、その馬にとっての騎乗者の理解度も間違いなく向上するでしょう🐎
防ぎ方
競技を終えて、「何を学んだか」で振り返るようにしましょう。
点数は参考資料にすぎません。
もちろん、全日本大会を目指すのであれば結果が求められますが、基本的に馬が経路の中でどこまで正確に運動することができるかが重要です。
初心者の方にとっては出たこと自体が一歩前進です。
緊張の中で頑張った演技は、今後のあなたの乗馬人生に大きなプラスになること間違いなしです!
「もう出たくない」で終わる
なぜ起きる?
反省だけで終わると競技は上手くいかない→楽しくない→辞めたいという流れに陥りがちです。
特にネガティブに考えると、良かった点を見ずに悪かった点だけを見がちです。
防ぎ方
まず、ノートに良かった点を必ず3つ書くようにしましょう。
そして、次の改善点を1つ挙げて次回に向けて練習を開始しましょう。
気持ちが次へ向くと、人間の脳は自然と次にまた頑張ろうと思えるようになります。
感情を整理することから始めて、次回へ前向きに取り組みましょう!🐎
👉 競技会は通過点にすぎない。終点じゃない。

まとめ|失敗していい、それが初出場
競技会で失敗しない人はいません。
でも、馬の成長を感じることができたり、次に向けての課題が明確になると自然に頑張ろう!という気持ちになります。
次に向けて気持ちが前向きになれば、その競技会は大成功です。
競技会は、あなたと馬が一段成長する場所。
失敗を恐れず、
一歩ずつ進んでいきましょう。
コメント