目次
怖いと感じるあなたは、弱くない
「馬が怖い」
この気持ち、口に出せずに一人で抱えていませんか?
体高160cm以上、体重500kg前後。
目の前に立つと「でかっ…」と圧倒されて、
蹴られたらどうしよう、噛まれたらどうしよう
そんな想像が一気に頭を支配する。
正直に言います。
それ、乗馬初心者なら100%正常な反応です。
実は、乗馬クラブで18年以上インストラクターをしてきた中で
「最初から馬が怖くなかった人」を探す方が難しいくらい。
でも安心してください。
この記事を読み終わる頃には、
- 馬が怖い理由がハッキリ分かり
- 「怖い=危険」ではないと理解でき
- 次のレッスンで一歩前に出る勇気が持てる
そんな状態になれるはずです。
馬は怖い。でも、怖いままで大丈夫。
そこから始めましょう。

解決策5選|「怖い」を「安心」に変える具体策
解決策① 馬は“危険な大型動物”ではなく「超ビビりな草食動物」
まず、ここを知らないと始まりません。
馬は肉食動物ではありません。
ライオンでも猛獣でもなく、完全な草食動物です。
本能はシンプル。
- 襲う → ほぼしない
- 噛む → 食べ物と勘違いした時がほとんど
- 蹴る → 怖い時の「最終手段」
つまり馬は
「攻撃したい」のではなく「怖いから避けたい」生き物。
実体験ですが、
レッスン中に突然大きな音がして、
人より先にビクッと驚いて跳ねたのは…馬でした(笑)
「こんなに大きいのに、こんなに臆病なの?」
このギャップを知るだけで、怖さは一段階下がります。
解決策② 近づく位置は「斜め前」+必ず声をかける
馬に近づくとき、
いきなり真後ろや真横に行っていませんか?
それ、馬からすると一番怖いやつです。
正解はこれ👇
- 斜め前からゆっくり近づく
- 必ず声をかける
声は難しく考えなくてOK。
「〇〇ちゃん、行くよー」
「こんにちはー」
たったこれだけで、
馬は「人が来た」と認識できます。
実際、初心者さんが怖がる場面の多くは
馬が驚いた結果、人が怖くなるケース。
驚かせなければ、馬は基本的に穏やかです。
解決策③ 「蹴られそう」は想像が9割
「後ろに立つのが怖い」
これ、ほぼ全員が通る道です。
でも冷静に考えてみてください。
- いきなり無言で近づく
- 急に触る
- 死角から回り込む
こういう条件が揃わない限り、
馬はそう簡単に蹴りません。
実際の現場では、
- インストラクターが危険な位置を指示しない
- 初心者が触る馬は“慣れた馬”
- 常に周囲を見ている
安全対策は想像以上にされています。
「怖いと思っている=慎重」
これはむしろ良い初心者の証拠です。
解決策④ インストラクターは“見ていないようで全部見ている”
初心者さんがよく言います。
「先生、あまり見てくれてない気がして…」
断言します。
めちゃくちゃ見てます。
- 立ち位置
- 表情
- 体のこわばり
- 馬との距離感
全部チェックしています。
危ない瞬間があれば、
必ず声をかける or 体が先に動きます。
「一人で馬と向き合っている」
そう感じるかもしれませんが、
実際は一人じゃありません。
怖いときほど、
「怖いです」と一言伝えてOKです。
解決策⑤ 怖いままでいい。「慣れ」は勝手にやってくる
ここが一番大事です。
馬を怖いと思わなくなろう
↓
失敗します。
正解はこれ👇
「怖いけど、やってみる」
怖さは消さなくていい。
時間が勝手に薄めてくれます。
最初は
- 触るのが怖い
- 目を合わせられない
- 近づくだけで緊張
でも気づいたら、
「今日は耳の動きが分かった」
「昨日より近づけた」
この小さな積み重ねが、
ある日ふっと自信に変わります。

③実体験エピソード
【実体験①】「近づけない初心者」は本当に多い
インストラクターとして18年以上現場に立ってきましたが、
初回レッスンで馬にすっと近づけた人は、正直ほぼいません。
ある40代の女性の初心者さんは、
馬房の前で完全に足が止まりました。
「怖くて…足が動かないです」
その方、運動神経も良く、やる気も十分。
でも“馬”という存在の前では、体が言うことをききません。
でも大丈夫です。
その日は近づく練習だけで終了。
1週間後、同じ方が
自分から馬に声をかけて撫でていました。
上達の差は、勇気じゃありません。
慣れる時間の差です。
【実体験②】蹴られる不安が消えた“ある瞬間”
「後ろに立つのが怖いです」
これも本当によく聞きます。
ある初心者さんに、私はこう言いました。
「じゃあ、僕が後ろに立ちますね」
その状態で馬は、
耳をリラックスさせてじっと立っていました。
そこで伝えた一言。
「ほら、馬は今“何も起きてない”って顔してますよね」
この瞬間、
その方の表情がふっと変わりました。
知識よりも、
安全な体験が一番の安心材料になります。
【実体験③】怖がりだった人ほど、上達する
実は、馬を怖がっていた人ほど長く続きます。
理由は簡単。
- 無理をしない
- 馬の様子をよく見る
- 安全確認を怠らない
つまり、乗馬に必要な資質を最初から持っている。
怖さは欠点じゃありません。
才能の芽です。
③ まとめ|次の乗馬、ちょっとだけ前を向こう
馬が怖い。
それはあなたが真剣に向き合っている証拠です。
怖いままでもいい。
緊張してもいい。
足がすくんでもいい。
それでも一歩近づいたあなたは、
もう立派な「乗馬を始めた人」です。
次のレッスンでは、
- 馬に声をかける
- 斜め前から近づく
- 「怖い」と正直に伝える
この3つだけ意識してみてください。
馬は敵じゃありません。
あなたの気持ちに、ちゃんと応えてくれる相棒です。
大丈夫。
あなたのペースで、必ず慣れます。
さあ、次のレッスン。
今日よりちょっとだけ、前に進みましょう🐎✨



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