こんにちは!乗馬インストラクターのかずまるです。
突然ですけど、こんな経験ありませんか?
「練習では手応えあったのに、思ったより点数が出なかった…」
「何が悪かったんやろって考えてもよくわからない…」
これ、めちゃくちゃよくある話なんです!
実は採点基準を知っているだけじゃ足りなくて、審判がどこを見て、何を感じながら採点しているかまで理解して初めて点数に結びつきます。
以前の記事で採点の仕組みをお伝えしましたが、今回はその続き。
インストラクターとして審判席の目線を知っているからこそ話せる、リアルな話をしていきます!
この記事を読み終わったあと、「あ、あの部分が足りてなかったんや」って気づく人が絶対いると思います。
ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
まず知っておいてほしいこと:審判は「良いところ」を探してます
「審判って厳しく採点してるんやろな…」って思ってる人、多いんじゃないでしょうか。
でも実はぜんぜん違うんです。審判は**「この演技の良いところはどこかな」と探しながら見ています。**
これ、私が審判の方と話す機会があるたびに感じることです。
採点をする立場の人たちって、基本的に馬と乗馬が大好きな人ばかりなんですよ。
「良い演技を見たい」という気持ちで席に座ってます。
だからミスがあっても挽回できるし、逆にミスがなくても印象が薄ければ点数は伸びません。
これを知ってるだけで、気持ちがちょっとラクになりませんか?

審判が最初に見る「3つのポイント」
① 入場から最初の停止まで
演技が始まった瞬間、審判は馬と騎手の「状態」を一気に読み取ります。
- 馬がリラックスしてるか、カチカチに緊張してないか
- 騎手が自然に座れてるか、力んでないか
- 歩様のリズムが安定してるか
ここで好印象を持たれると、その後の採点に「プラスの色眼鏡」がかかります。
逆もしかりで、最初の数秒で「あ、今日は硬いな」と思われると、その後ちょっとしたことでも減点方向に引っ張られやすくなるんです。
入場ってほんまに大事です。
僕がよく生徒さんに言うのは、「入場路に入る前から演技は始まってる」ということ。
審判席の審判は、あなたが入場路に向かってくる段階からすでに見てます。
馬がリラックスして歩いてるか、騎手が自信を持って座ってるか。
そこからすでに印象は作られていくんです。
② 各運動の「移行」部分
停止→常歩、常歩→速歩、速歩→駈歩……この「切り替えの瞬間」を審判はめちゃくちゃ注意して見てます。
移行がスムーズで、馬が前に出る意欲を保ったまま切り替えられるか。
ここで馬がバタついたり、騎手が引っ張って無理やり止めるような動作が出ると、ガクッと点数が下がります。
移行がうまい選手って、切り替えの前から次の運動の「準備」ができてるんです。
「今から速歩になるよ」っていう予告を馬に送ってる感じ。
これが伝わってる馬は、移行がスムーズで美しく見えます。
逆に移行が苦手な選手は、「あ、もうここで速歩やった!」って慌てて扶助を出すパターンが多い。
結果として馬がびっくりしてバタついたり、不自然な動きになったりします。
移行の練習って地味に見えますけど、採点に直結するめちゃくちゃ大事な練習なんです!
③ 蹄跡上の正確さ
隅角をきちんと踏んでるか、中央線がまっすぐか。
「正確さ」の採点に直結しますが、これって実は馬をちゃんとコントロールできてるかの証明でもあるんです。
正確に動けてるってことは、それだけ馬と意思疎通できてるってこと。
逆に言うと、隅角が丸くなってたり中央線がふらついてたりするのは、「馬をコントロールできてません」って審判に伝えてることになります。
特に中央線はわかりやすい。
馬場の真ん中を一直線に走れてるかどうか、審判席からはよく見えます。
練習から意識して、まっすぐ走る感覚を体に染み込ませておきましょう。

「6点」と「7点」の分かれ目、知ってますか?
馬場馬術は10点満点。6点が「十分」、7点が「かなり良い」です。多くの方がこの6点あたりで停滞してるんですが、7点に上げるには何が必要か。
6点どまりの演技
- 指定された動作はできてる
- でも馬の動きに「弾み」や「喜んでる感」がない
- 騎手が操作してる感がちょっと見えてしまってる
- 全体的に「こなしてる」印象
7点に届く演技
- 動作が自然で、馬と騎手が一体に見える
- 馬が自分から前に出ていく感じがある
- 騎手の扶助がほとんど見えない
- 見てて「気持ちいい」と感じる演技
「できてる」から「美しく見える」への変化、これが7点への鍵です。
言葉にすると簡単そうに聞こえますが、これがなかなか難しいんですよね(笑)。
技術的な話をすると、6点の演技って「騎手が馬を動かしてる」感が出てしまってる。
7点の演技は「馬が自分で動いてる」ように見えます。
これを目指すには、扶助を出してから馬の反応を待つ「間」を作ることが大事です。
すぐに次の扶助を出さないで、馬が自分で動くのをちゃんと待つ。
これができてくると演技が変わってきます。
審判に好印象を持たれる騎手の”見た目”の特徴
長年見てきて気づいたんですが、点数が高い選手には共通した「見た目」があります。
上半身がほとんど揺れない
馬の動きを体幹で吸収できてる証拠です。
上半身が揺れてる騎手は、馬の動きに「流されてる」状態。
体幹で吸収できてる騎手は、どんなに馬が動いても上半身が静かに見えます。
審判席からは「この人、ちゃんと乗れてるな」って一発でわかります。
手がほとんど動かない
一定のコンタクトが保ててる証拠です。
手がパタパタ動いてる騎手は、馬との「会話」がうまくいってない状態。
一定のコンタクトで馬と繋がれてる騎手は、手がほとんど動きません。
「手を動かさない」ことが目的じゃなくて、馬とのコンタクトが安定した結果として手が動かなくなる、という順番が大事です。
目線が常に前を向いてる
次の動作を頭の中で準備できてる証拠です。
視線が馬の首元に落ちてる騎手は、今この瞬間に精一杯で先を見れてない状態。
常に前を向いてる騎手は、2〜3手先を読みながら乗れてます。
これも審判席からはっきり見えます。視線って意外と遠くからわかるんですよ。
よくある質問:「採点で気をつけることって他に何かありますか?」
ここで、よく生徒さんから聞かれる質問にも答えておきますね。
Q. 衣装や馬具って採点に関係しますか?
直接の採点項目ではありませんが、印象には影響します。
清潔感があって整った装備の騎手と、汚れや乱れが目立つ騎手では、同じ演技をしても受ける印象が変わります。
馬の馬装も同様です。
競技前にしっかり手入れしておきましょう。
Q. 馬が反抗したときはどうなりますか?
その動作の点数は下がりますが、演技全体がだめになるわけではありません。
大事なのはそのあと。
すぐに立て直して次の動作をしっかりこなせれば、審判の印象は「ちゃんと対処できてる騎手やな」になります。
反抗が出たあとの対処が、実はその騎手の実力を一番よく表すとも言えます。
Q. 笑顔って関係ありますか?
関係あります!
余裕があって楽しんで乗ってる印象は、採点にプラスに働きます。
ガチガチの表情より、自然な表情の方が「この人と馬の関係は良好やな」って伝わります。
本番で笑顔になれるくらい練習を積んでおく、というのが理想ですね。

まとめ:審判の目線で自分の演技を見直してみよう
審判は「粗探し」のために座ってるんじゃなくて、「良い演技を見つけたい」と思って採点してます。
この記事で伝えたかったポイントをまとめますね。
- 入場で好印象を作る(入場路に向かう前から演技は始まってる)
- 移行の瞬間を丁寧に(次の運動の準備を早めに)
- 正確さで信頼感を示す(隅角・中央線を意識)
- 6点から7点へ(「できてる」から「美しく見える」へ)
- 見た目の特徴を磨く(上半身・手・目線)
この5つを意識するだけで、同じ練習量でも評価は変わります。
次の記事では、試合前1週間でどう過ごせば本番にベストな状態で臨めるか、具体的なスケジュールをお伝えします。お楽しみに!
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