目次
――それでも僕が、ここまで馬にしがみついてきた理由
「できない側」だった僕から、今も悩んでいるあなたへ
正直に言います。
乗馬って、めちゃくちゃ難しい。 怖いし、思い通りにならないし、 頑張っているのに怒られている気がして、 レッスン帰りに一人で落ち込んだことも、数えきれないほどあります。
「なんで自分だけ、こんなにできないんだろう」 「向いてない人間が、ここに来ちゃったのかな」
――これ、全部。
19年馬に関わってきた、今の僕が本気で思っていたことです。
よくある“エリート乗馬人生”じゃありません。 ジュニアから始めたわけでもない。 子どもの頃から馬に乗っていたわけでもない。
乗馬クラブに就職してから、初めて馬にまたがった人間。
だからこそ、声を大にして言えます。
👉 できなくて当たり前 👉 怖くて当たり前 👉 辛く感じるあなたは、決しておかしくない
この記事は、 「もう辞めた方がいいのかな…」 と一度でも思ったことがある人のために書いています。
読み終えたとき、 次のレッスンに行く足取りが、ほんの少し軽くなっていたら それ以上、嬉しいことはありません。
合わせて読みたい!🐎現役インストラクターの調教術
リトレーニングとは?引退競走馬が乗馬になるまでの大切な時間 | 馬と向き合って18年

第1章|僕は最初から“できない側”の人間だった
最初に馬に乗った日のことを、今でも覚えています。
大きい。 高い。 動く。
それだけで、心臓がバクバクでした。
脚を使えば動くと言われても、 怖くて力が入らない。
怒られているわけじゃないのに、 注意されるたびに 「自分はダメなんだ」と思ってしまう。
周りを見ると、 要領よく上達していく人がいる。
そのたびに、 比べなくていいはずの“他人”と、勝手に自分を比べていました。
でも今なら分かります。
👉 乗馬は、比較した瞬間に苦しくなる
馬は一頭一頭違う。 その日のコンディションも違う。 人間側の体調も、心も違う。
同じ条件なんて、二度とない。
だから「できない」のは、 才能がないからじゃない。
ただ、慣れていないだけ。 まだ、知らないだけ。
第2章|「できた」が1つ生まれた日、世界が変わった
ある日、本当に些細なことでした。
止まり方が、ほんの少し分かった。
それだけ。
でも、その瞬間
「あ、今の…通じたかも」
そう感じました。
馬が悪いわけでもない。 自分がダメなわけでもない。
ただ、噛み合っていなかっただけ。
そこからでした。
できることが1つ増えるたびに、 怖さがほんの少し減って、 楽しさがほんの少し増えていく。
乗馬は、 一気に上手くなるスポーツじゃない。
でも、静かに、確実に積み重なっていく。

第3章|1レッスンで“全部”できなくていい
初心者の頃の僕は、 毎回こう思っていました。
「今日こそ、ちゃんとやらなきゃ」
でも、それが一番の落とし穴でした。
19年経った今、 はっきり言えます。
👉 1レッスンで、1つできれば大成功
・今日は発進だけ ・今日は姿勢だけ ・今日は怖さを減らすだけ
それでいい。 それで十分。
テーマを絞ると、 成功体験が生まれる。
成功体験が生まれると、 「また乗ろう」と思える。
続けた人だけが、 次の景色にたどり着ける。
第4章|馬の気持ちを理解したとき、乗馬が変わった
乗馬が難しい最大の理由。
それは――
相手が“生き物”だから。
馬は、機械じゃない。
嫌なことは嫌だし、 分からないことは分からない。
強く言えば従う?
違います。
それは一時的に動いているだけ。
馬の気持ちを無視すると、 必ずどこかで行き詰まる。
これは、人間関係と同じです。
✔ 自分の正解を押し付けない
✔ 相手の立場を考える
✔ 小さな変化に気づく
これができたとき、 馬はちゃんと応えてくれる。
「あ、この人、分かろうとしてくれてるな」
そう感じた瞬間の馬の反応は、 今でも鳥肌が立ちます。
※馬の気持ちを知ることは、乗馬の基本です!🐎 あわせて読んでください!
『馬のきもち』を読んだら乗馬が別競技になった話|インストラクターが本気で推す“馬目線”の教科書 | 馬と向き合って18年
第5章|だから僕は、初心者に寄り添い続けたい
エリートじゃなかった。 遠回りもした。
辞めたくなった夜も、 数えきれないほどあった。
だからこそ、 今、悩んでいる人の気持ちが分かる。
「できないのに、ここにいていいのかな」
――いいに決まってる。
できない時期を通らない人なんて、絶対いない。
僕は、 できない人を置いていくインストラクターにはなりたくない。
悩んでいる初心者の 「分からない」「怖い」「不安」に、 ちゃんと寄り添える存在でいたい。
※初心者の悩みに向き合って18年🐎
乗馬初心者のよくある悩み5選/現役インストラクターが解決します | 馬と向き合って18年
まとめ|次のレッスンへ行くあなたへ
最後に、これだけは伝えさせてください。
あなたは、遅れていません。 あなたは、向いていないわけでもありません。
ただ、今は“途中”なだけです。
次のレッスンでは、 完璧を目指さなくていい。
👉 今日できることを、1つだけ。
それでいい。
馬は、あなたが思っている以上に ちゃんと感じてくれています。
続けた人にしか見えない景色が、 必ずあります。
胸を張って、 次の一鞍へ。
――非エリートから始まった 乗馬歴19年インストラクターより🐎



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